「そういえばね、この前ハル君と写ってる写メを友達に見せたの。
そしたら、みんなハル君のことカッコイイって言ってたよ」

「マジで?
女子高生にカッコイイって言われるんだったら、俺もまだまだ通用するかな」


ほんの冗談のつもりで笑いながらそう言った。

すると、大和が些細な疑問を俺にぶつけてきた。


「前々から思ってたんだけど。
ハル兄って彼女とかいねぇの?」

「え……?」

「ハル君も25だもんね。
そろそろ結婚とか考えたりしないの?」


結婚……ね。

ふと頭に思い浮かぶ……懐かしい笑顔。


周りの友達にも結婚して子供がいる人もいる。

親に聞かれたこともある。

早く孫の顔がみたいとか何とか……。


「相手がいればな」

「ハル君ならいくらでもいそうだけど」

「じゃあ、栞奈が相手になってくれる?」

「おい」


大和が軽くこちらを睨む。


「ははっ!冗談だって。
大和、ムキになりすぎ」

「なっ………!」

「じゃあ、もし結婚する時はあたしも式に呼んでね!」

「もちろん」


昔から妹のように可愛がってきた栞奈の頭をそっと撫でた。

子供扱いしないでよー、とちょっと膨れる栞奈。

俺にやられると怒るクセに、大和にやられると喜ぶ。

何かちょっと寂しい。