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 よく「発狂」しなかったものだと思う。

 彼は必死で謝っていた、

 泣きじゃくり暴れ押さえられあちらこちら怪我をして親を呼ばれ、
 めちゃくちゃ怒られもした。



 彼が粉を舐めた種明かしをした。
 青酸カリは確かに猛毒だが、保存方法が難しいという。
 曾おばあちゃんの代からの持っていた粉、とっくの昔に効力などなかったと。

「空気に晒されとっくに色も変わってきているし、
 いゃあ、でもこいつのおかげで、お前は勇気ある女で、みんなに一目置かれていたし、
 俺への愛の深さも、知ることが出来たし、一種のプラシーボ効果?」



 人の気も知らないでっ・・・、すっかりご満悦だ。