が、どれだけ待っても律は出てこなかった。


あれ…??


あたしは、もう一度インターホンを鳴らそうとすると…


「愛ちゃん??」


「江藤さん!!」


江藤さんが不思議そうな顔をして、あたしに声をかけた。



あたしは、そんな江藤さんのもとに駆け寄った。



「あの、律見てませんか??」


「律くん??」


「はい。インターホン鳴らしても、出てこなくて…。」


すると、江藤さんは急に顔色を変えた。


「え、えっと…律くんは今施設にはいないの…。」


「え??なんでですか??」



「その…ちょっとお出かけしてて…。でも、今日の夜までには帰ってくるから…!!」