『この施設に…ヒカリに来た子たちは、幸せになるの…。』



『幸せに…??』



『そう。ここに来た子供たちは、なんらかの形で心に傷を負っている。つらい思いをたくさんした子がいっぱいいる。』



『…。』



『だからこそ、みんなには幸せになってほしい…。今まで"つらい"、"悲しい"、"寂しい"そんな感情しか味わったことがないみんなに、"楽しい"、"うれしい"、"悔しい"そして、"幸せ"…。そんな感情を味わってほしい。』



『…。』




『だからね、愛ちゃん。愛ちゃんはきっと幸せになれる…。』



こんな会話、バカバカしいって思ってた。



だけど、どこかで"信じたい"、"幸せになりたい"って思っている自分がいた。



こんなことを考えているうちに、あたしはいつの間にか深い眠りについた。



そして、いよいよ施設"ヒカリ"での生活がスタートした。