そのたびにあたしは後悔する。




なんであんなことしたんだろう…って。





だから、あたしは今こうして生きていられているのかもしれない。





「愛、行くわよ。」





あたしの着替えなどが入ったかばんを持ったお母さんはそう言った。





「うん!!」





そして、あたしはお母さんの横を歩いた。





歩いていくたびに「退院おめでとう。」とたくさんの人に声をかけられた。





そんな小さなことが妙にうれしかった。





そして、1階まで降りると、そこには家族とあたしの担当をしてくれた先生と看護婦さんの姿があった。





「退院おめでとう、愛ちゃん。」





「ありがとうございます。今までお世話になりました。」




あたしは、先生と看護婦さんにお礼を言って、お母さんたちと一緒に家に帰った。