「おい、紗良!」
「ど、どうしたの?」
「何なんだあの化け物のは。」
!
私は炎君の腕をとって急いで教室を出た。
ハァ、ハァ、この辺なら誰も来ないかな。
「もう、炎君!」
「なんだよ。」
「あんまりそんな事を言っちゃダメだよ。」
「仕方ないだろう。
あいつら顔はなんか凄いしとんでもない匂いはするし。
あれは何なんだ、頭がクラクラする。
それに比べて紗良はいい匂いがするな。」
クンクンと鼻をきかせる炎君。
「ちょ、ちょっと!近い!」
きっと炎君は香水にやられたんだろう。
そりゃ1000年前は香水なんかないからね。

