利來side



紗良の言葉に思わず目を見開いてしまった。




貴方は誰……



「っ、鬼慈志!!
紗良に何しやがった!?」




くそっ、くそっ!



「紗良、僕は利來だよ!
いつも一緒にいたじゃないか!」




いくら話しかけても警戒の目を向ける紗良。




「無駄、無駄。
君の事なんて全く覚えてないんだから。」




全く覚えてない?




「っ、鬼慈志!
紗良から記憶の結晶をぬいたな!」




「ハハハ、ご名答。
分かった?
紗良が君の事を覚えてないのはそういう事。」