「紗良、何で泣いてるの?」 い、今、通り抜けた……? 私の身体を通り抜けた? どうなってるの、私の身体は!? 「……あのね、ぐすっ……ぅ…転けちゃ…ってね…ぐすっ…膝から……血が出ちゃった……ぅ、うわーん!いだい!いだいよー!」 「ハハハ、紗良ってば。 ほら、僕が直してあげるよ! 見てて!今日、お父さんに教えてもらたったんだ!」 この男の子は一体誰なんだろう? 「快気の神癒楽よ、我に力を!」 男の子の呪文のような言葉を発すっとみるみるうちに膝が治っていった。