なんだろう。 この中からものすごく強い邪気を感じる。 一歩踏み入れれば中は真っ暗。 バリッ! っ、禁魔結界がはってある。 「白君、禁魔結界がはってあるからここからは私、一人で行くね。」 「でも、紗良様!」 「大丈夫だから。 中には助けを待っている人がいるかもしれない。 もし、私の帰りが遅かったらお兄ちゃんに知らせて。」 「……分かりました。」 よしっ! ジャリ、ジャリっとガラスを踏みながら邪気の感じる方へと進む。 この時の私は既に敵の罠にまんまとはまっといた。