「分からない。
でも、こいつの中にあった千覇が蘇ったのは確かだろう。」




「利來は…利來は、元に戻るの!?」




「戻るはずだ。
こいつの体の中に、閑田は生きてる。」




良かった…、じゃなくて!

こ、この態勢を早くどうにかしないと!
私の心臓が壊れちゃうよ!




「利來!あ…じゃなくて、千…覇さん、離して下さい。」




私の言葉にすんなりと抱きつくのはやめたが、悲しそうな顔をしている。




「紅弥は俺と会えて嬉しくないのか?」




「え…」




「俺はまたこうやって再会できてとても嬉しいぞ。」




そうか、千覇は紅弥様に封印されたんだった。