どんどん気が近づいて来る。 東…いや北だ! 北の空を見上げればだんだんと近づいて来る赤い光が。 間違えない! あれは絶対に炎君だ! でももう一人。 もう一人気を感じる。 ものすごく弱まってる。 ……これは利來? 「紗良!」 「炎君!」 空から降りた炎君の背中には息が荒く血塗れになった利來の姿があった。