「朔?」 「幸嶺紗良だけを中に入れろ。」 聞こえた声は女の子ではなく低い男のものだった。 「紗良。」 「うん。」 朔ちゃんの異常な変わり様にただ事でわないと一瞬で分かった。 襖に手をかけ一呼吸おいて中に入った。 「う!」 何この邪気!? さっきとは比べ物にならないぐらいに強い。 これを外に漏らさないって事はただの妖怪じゃない。