黒羽の裏切り

「よし、羽はちゃんと出るんだな。じゃあ飛ぶとするか。」








「え?ちゃんと羽はえたの?」







びっくりしながらちょっと背中のほうに首を回すと、確かに黒い何かの片隅が見える。







すごい・・・




どんなに部屋で試しても出てこなかったのに・・・・






すると、そんな私の表情を読み取ったのか、






「その服を着ないと、羽は出てこねえよ。普通の服は羽に対応するために作られてないから。」







ゼロがこっちを見ながら説明してくれた。




「あ、そうなんだ・・・て、なんでっ」






ビックリして視線を返すが、





「いいから屋上から飛び降りるぞー。」







衝撃的な言葉でさえぎられてしまう。