子猫になってから見る世界は、全て今までとは違うようでした。

彼の家まで向かおうと思ったのですが、そんなに遠くない距離だと思っていた彼の家が、とても遠くに感じられました。

道を歩いている途中、
私はずっと不安でした。

彼は私をあすかだと気付いてくれるでしょうか。
そして神様にお願いしてくれるでしょうか。

車通りの多い横断歩道で、私は信号が青くなるまできちんと待ち、そして青になったら渡りました。

一緒に横断歩道を渡ったおばあちゃんが、偉いわねと言って頭を撫でてくれました。それから買い物袋から魚肉ソーセージをくれました。美味しかったなぁ。

「ありがとう。おばあちゃんも気をつけてね。」

と言ったつもりが、ただのニャーになってしまいました。

そうして彼の家につきました。