「『なんでもない』じゃないでしょ、顔赤かったよ?」 心配しているようだった。 その間も、心臓はバクバクしている。 ふと、頬を触ってみたら熱かった。 ――何なんだ? 新しい病気なのか? 「あ。」 隼人が思い出したように声を発して、あたしの腕をつかんでグルンと向き合わせる。 「熱出してる?」 心配そうな顔をして、彼はあたしのおでこと自分のおでこをくっつけた。