あたしが見た世界Ⅲ【完】






「って、あれ、どした!!?」




隼人が急に慌てて、またあたしの顔を覗き込む。




今の彼には、さっきの真面目はどこにもない。




「な、なんでもない…」




隼人と目が合って、あたしは顔をそらす。




何故か今、彼を直視できない。




というか、近い。




あたしはさりげなく、隼人に背を向けた。




あたし、変だ――