あたしが見た世界Ⅲ【完】






「お。」




「あ。」




「やっと帰ってきたー」




隼人とあたしの顔を見て、慧と柚子と梨斗が言った。




「ごめんごめん」




隼人は眠たそうに瞬きをして言った。




「俺のネコに首輪つけてたら遅くなった」




そう言って彼は伸びをする。




「え」




梨斗とリュウ兄の声がハモった。




「〝俺の〟…?」




「……〝ネコ〟?」




そして二人はあたしを見る。




じぃっと。




見る。