あたしが見た世界Ⅲ【完】







玄関で靴を脱いで、いつもの部屋に行く。




「あのさ、俺思ったんだけど、」




リュウ兄が言葉を切った。




「部屋に入るかどうかで躊躇うのって、ここじゃね?」




「…………………………」




あたしはリュウ兄が言ったことを無視してドアを開ける。