************ 「……入んねぇの?」 リュウ兄が怪訝な顔をして言った。 「……入る…」 あたしはもごもごと答えた。 あたしは今、いつもの居場所の入り口にいる。 そしてここに居て、かれこれ30分が経つ。 あたしはそのドアを開けれずにいた。