あたしが見た世界Ⅲ【完】




総長はバッと、右手を上げた。




――なんだろう




少しワクワクしたけど、何も起こらない。




コツコツと、足音が響く。




「外にいる仲間なら来ませんよ」




聞きなれた声がした。




「やれやれ、まったく手が焼けるなぁ」




足音はだんだん増えていって。




「なんや、もう終わったんか」




顔は逆光でよく見えないけど。




「これで8回目だって、誘拐されんの」




確かに俺の仲間だった。




「ついでにケーサツ呼んでおいた」