あたしが見た世界Ⅲ【完】




ガツンッ――という音がした。




「なに寝惚けたこと言ってんだ」




それと、低い声。




「いった、殴ることないじゃん総長」




男はそう言って、自分を殴った大柄な男に言った。




「悪いな、こいつが言ったことは撤回だ。お前はここで死ね」




「え、なんで?」




「だって君が椎名隼人に言っちゃうじゃん」




男が三の口にして言う。




「いや、当たり前だろ」




「だから殺す」




「うわぁ…殺し屋みたいなこと言わないでよ」




大柄な男は、そんな俺の言葉を無視して「やっておけ」と、男に言い、この部屋から出ていく。




男は俺に笑顔を向けながら近づいてくる。




「えー…俺まだ死にたくないよ、色々やることあるし」




「ごめんねー」




そういう彼の顔はものすっごい笑顔だった。