「……俺らの総長?」 「うん、椎名隼人っていうんだけど」 俺が聞くと、男は頷いた。 「…………………………」 俺は腕を組んで、息を吐く。 ――なんというか… ここは宙の情報管理に感謝すべきか、それとも、このマヌケな暴走族に感謝すべきか―― なんなんだろう、この展開。 こんな展開は初めてだ。 「………………」 俺は考えた挙句、下っ端のふりをするという考えに至った。