「…で、話を戻すが」




先程の一人で笑っていたのが嘘のように、父さんは真面目な顔をした。




「殺し屋である、俺らの間にできたお前らは、当時、研究者であった夜一には興味があるものだったらしい」




父さんは「殺し屋の親から生まれた子供はどんな遺伝子を持っているのか、運動神経はどうなのか、とかな」と付け足した。




「だから大変だったんだぜ?まだ保育器に入ってるお前らから目を放すと、すぐ夜一がお前らを攫って行くしよー」




「はー」と、まるで魂まで出ていきそうな勢いで息をはいた。




「………………………」




「…た…大変だったんだな……」




リュウ兄は顔を引き攣らせながら言った。




………というより寧ろ、それ以外にいう言葉が見つからなかったらしい。




リュウ兄と目が合った時、そんな顔をしていた。