あたしが見た世界Ⅲ【完】





授業開始を知らせるチャイムが鳴る。




だけど、クラスにいる人達は休憩時間と変わらず話してたり、ゲームしてたり、寝てたり。




やりたい放題している。




こんなんだから、バカ高校と呼ばれるのにも少し納得する。




「はぁ……」




あたしは外を見て、またため息をつく。




「「……来ないかなぁ…」」




彼と声がハモッた。




顔を見合わせて、笑う。




「あんた、なっちゃん本気で好きなの?ガチな恋愛感情で」




思ったことをぶつけてみる。




「ばーか、お前と一緒だよ」




「え、あんたホモ?」




「そっちじゃねぇ!」




「あ、目の保養か」




「そうだよ……ったく、ホモとかマジありえないから。うん、断じてない。この目を見てみろよ」




「…必死ね」




「いや、必死にもなるだろ。……で、俺はマジでホモじゃないから」




「分かったからもういいよ」