あたしが見た世界Ⅲ【完】






俺は彼女を担ぐ。




担ぐっていっても『お姫様だっこ』っていうやつ。




そして俺は、ピエロたちが居るところへと足を進めた。




尻目にシンが映った。




顔と胴体が穴だらけの血だらけで、もう誰か分からない。




俺はギュッと目を瞬いた。




「…………………」




ふとアイを見ると、彼女の目尻から涙が零れていた。




そしてそれは、吸い込まれるように彼女の髪の方へ伝っていった。




耳を澄ませば、大きな音はしていなかった。