あたしが見た世界Ⅲ【完】






カッターシャツの下に特殊なタンクトップを着ていたお陰なのかもしれない。




普通ならあの銃で撃たれたら即死だ。




だからといっても、今の夜一の状態で命が助かるという見込みはない。




「なぁ…」




夜一があたしを呼んだ。




「なんだ」




あたしが反対の方へまわり、膝をつく。




不意に夜一があたしの腕をつかんだ。




手が少し冷たく、力が強くない。




嫌な考えが頭をよぎった。




彼は徐に、あたしに自分が持っている刀を握らせた。




「夜一?」




彼の不思議な行動にあたしは首を傾げる。




「…ごめん、な……」




脂汗を浮かべて、口から血を垂らしている夜一が言った。