あたしが見た世界Ⅲ【完】





-----ヒュッ




「ちッッ!!?」




あたしが投げたナイフがヤツの左目をかすめた。




その隙を狙って、肩で息をしている夜一がヤツに一太刀食わせる。




しかし疲労の為か、夜一の動きが遅い。




ヤツはいとも簡単にかわして、夜一の鳩尾を突いた。




「おまえは、あたしが殺す」




あたしは着ている服のジッパーを下ろし、内ポケットに入っているナイフを取り出して言った。




「援護してやんよ」




隣から声がして、見るとそこにはリュウ兄がいた。