あたしが見た世界Ⅲ【完】






「隼人!!?」




あたしは彼の服を強く握った。




「落ち着けアイ!」




ピエロが叫ぶ。




「まだ死んでない、気を失ってるだけ。アイは自分の仕事して」




珍しく、ピエロが冷たい声で言った。




その言葉で我に返る。




――…そうだ




あたしはあたしの仕事をしなくては。




「頼んだ」




「Natuurlijk」




あたしはピエロに一言だけ言って、夜一がヤツと戦っているところへと、足を運んだ。