あたしが見た世界Ⅲ【完】






-----ドルゥルルルッッ




リュウ兄が銃を乱射する。




「殺してない殺してない。麻酔銃だってば」




「とんでもない殺人者やな」




「それって褒めてんの、慧」




「どっちやろ、なッ!!!」




そんな二人の会話が聞こえた。




「また会えて嬉しいよ、アイ」




-----キィィンッッ




夜一の手にあるナイフとあたしのナイフが火花を散らす。




「ハッ、どうせあたしを呼び出すための口実だろ、これは」




夜一が口角を上げた。




-----ドンッ




夜一が誰かとぶつかり、体勢を崩す。




それを見逃さず、あたしは鳩尾を突いた。



「ぐッ」