「全く、早すぎる」 あたしがそう言ったのとほぼ同時だった。 カツン―と響く足音。 全員が振り返り、入り口を見る。 「世界をこの手に早く治めたいんだよ」 声の持ち主は口角を上げた。 「……久しぶりだな、夜一」 口角を上げると、額がズキリと脈を打った。