あたしは偵察の男たちをナイフのキャップで殴ったり、鳩尾を突いたりして気絶させる。 行動からして、彼らはどう考えても殺し屋じゃない。 そんな彼らを殺す気にはなれなかった。 それに聞きたいこともある。 「おい、」 あたしは転がってモジモジしている男に話しかける。 「おまえ、誰だ」 「……普通、自分から名乗るんじゃねーの」 男は苦しそうに、面倒くさそうに言った。 「生憎、名乗る名など無い」 「………フン…」 男は呆れたように目を閉じた。