あたしが見た世界Ⅲ【完】






普通はそんなことしない。




しないというより、してはいけないのだ。




「なに考えてんのかは今んとこ全然分かってないけど、相当デカいことやろうとしてると思う」




ピエロが席を立った。




「で、取り入れた族を使って新たなターゲットを狙ってるらしい」




ピエロがパソコンを開いてあたしに見せる。




画面には族らしき名前が九つ。




「今がこんな感じ」




千種がエンターキーを押す。




九つのうち、五つの名前の上に×印がつく。




「幸いにも青龍はまだ無事だ」




千種が画面に書いてある『青龍』の文字を指す。




「けど、この順番でいくと潰されるのは『銀蝉』の次」




ピエロが「青龍は全国で三番目に強いとこだから」と付け足す。