あたしが見た世界Ⅲ【完】





―――――――――――――――――――――――――――――――――――………





「で、ちょっと厄介なことになってんだよ」




千種がロールパンを頬張った後に言った。




「厄介?」




あたしは食べかけの一斤の食パンを手に、眉を顰めた。




「そ。最近……っていっても丁度アイ達が修行に行った頃かなぁ…」




ピエロが徐に、ロールパンを手に取る。




「その頃からね、強い暴走族が潰され始めた」




そう言って、グシャッとロールパンを握り潰す。




「食べ物を粗末にすんな。罰当たるぞ」




「……スマン…」