「荷物を置いて、」 あたしは部屋の一隅に置いてある自分の荷物を指した。 「「置いて、」」 ………オウム返しだ。 「パン屋さんに行ってパンを買ってきた」 あたしはテープルの上にある、山のように積まれたパンを指した。 「……あんなに買ったの…?」 ピエロの顔が引き攣る。 「一人で食うのか?」 千種が袋の中をガサガサと漁ってバターロールを取り出した。 「これ、ちょーだい」