「いや、だってさ...お前が女子に興味を示すなんて珍しいなぁと思って。」

ニヤついた顔が直ることなく話し続ける三浦。


「中野ってさ、口を開けば食べ物かテレビ番組の話しかしないから、俺ちょっと心配で...」

馬鹿にしたように涙を拭く動作をする。


三浦に心配される筋合いは無いと思うけれど...

休み時間に話す話題なんてそれくらいのものだと思う。


「けど西川さんには挨拶するし、何かと親切だし、これはもしやって思ってね。」


「何がもしやだ。頭可笑しくなったんじゃね?」

三浦を鼻で笑って、時計に目をやる。


あんまり追求されると口が滑ってしまいそうだ。

三浦は妙に勘が良いというか敏感というか....

あまり軽率な発言が出来ない。


「ふーん。別にいいんだけどね。」

そう言い終えると、自分の席に戻っていった。

三浦の全て見透かしているようなあの表情苦手だな....

なんか鳥肌が立つし、ムカつく。