幽霊が見えるようになりました。

『ユキコお悩み相談所の結成だね。』

フフッと笑いが零れるユキコ。


その名前は果たして、これから役立つのだろうか?

草を触り過ぎて薄緑になった指を擦り合わせる。


「具体的には何をするおつもりで?」

青臭くなった指を見て、ユキコを見ずにどういったお節介を焼くのか聞いてみる。


西川さんもこんなことを求めて俺に相談したわけではないだろうに...

俺にとってもいい迷惑だ。


『うむ。手始めに美咲ちゃんと仲良くなろうではないか。』

ユキコは無い髭を触るようにジェスチャーで頭の固そうな年寄りのまねをする。


仲良くなるって、悩みを聞くつもりならばあたりまえだろう。

何当たり前のことを偉そうに言ってるんだか...


「どうやって?」

席はわりかし近いが、斜め後ろで話し掛けづらい位置にいる。

話し掛けに行こうにも三浦達が行く手を阻むだろう。


あいつらは恋人などという存在が大嫌いだ。

俺が女子と仲良くなろうものなら、全力で阻止しにくるだろう。