幽霊が見えるようになりました。

「そんなの俺じゃなくて、女子に打ち明けた方がより共感が得られるだろうに....」

よりにもよって、なんで俺なんかに...


『だって、泉、見た目は凄いお人好しそうだもん。』

ケラケラと笑って馬鹿にしている気がする。


そうか?何時も無愛想で無表情な面白くない奴だと思うけれど...

笑ったとしても愛想笑いばっかりだし....


『美咲ちゃん可哀想だなぁ....折角勇気を振り絞って相談したのに無視されちゃったのかぁ...』

ユキコはあからさまに口調を変えて、ねばついた視線でこちらを見ている。


声までべたついている気がする。


こんなことされると断れない...

近くに生えている雑草を無意味に引っこ抜いて、顔の近くまで持ってくる。


「どうしろと?」

雑草を指で弄りながら、ユキコに冷たい視線を送る。


どうせ西川さんの相談相手になってあげてとかそういうのだろう?

知ってるよ...


俺の言葉を聞いたユキコは満面の笑みであと数センチという所まで近くに寄ってきた。