次の日、案の定、職員室に呼び出され長々と説教を喰らった。


クラスメイトの俺への接し方も余所余所しい部分がある。


考え過ぎかもしれないが、一人の女子が朝からチラチラとこちらを見ている気がする。

話し掛けようと口を開いて、こちらに歩いてくることもあった。


気付いていたけど、気付いていないフリをした。

理由は単純で、俺じゃないのに振り返ったら恥をかくから。

なんて、只のつまらないプライド。


その女子の名前は西川 美咲というらしい。

入学式の時に隣に座っていた女子。


それだけの関係で、話したことすら無い。

知らないうちに何かしたのかな、俺。


「あの...その....」

やっと話しかけてきたのは五時限目が終わった休み時間。

話していた、高校でできた友達の三浦はニヤニヤと笑って自分の席に戻っていく。

何か勘違いをしている、絶対。


「何?」

席に付いてもなお、こちらの様子を眺めている三浦を視界の隅に追いやる。