そう言った後、口を大きく開けて笑いだす。

その場に倒れてずっと笑う。


『心が読めるって、子供か!』

そんな言葉も笑ってる合間に聞こえてくる。


確かに自分でもそう思ったけど....けど!

素直になれっていたのはユキコじゃないか...


素直に気持ちを口にした途端、良いこと無いな。


『でも...なんか初めて泉を見た気がする。』

ユキコは涙を拭きながら、訳の分からないことを言い出す。


初めてって、じゃあ今まで話してた俺はなんだっていうんだ?


『泉ってなんか、どこか冷めた目で周りを見てる感じがしたからさ...』

ユキコは床に寝転がった体を起こして立ち上がる。

塵屑なんて付くはずないのに、スカートを手で払う。


冷めた目でか...

確かに物事を客観的に見てしまうところはあるけれど、他から見ると冷めた人間に見えるのかもしれない。