『もう少し素直になればいいのに...』


その言葉を聞くと少し腹が立つ。

素直って何?

捻くれてるとでも言いたいのか?


確かに物事の裏側ばかり考えて、他よりも曲がった考えになるけれど....

「いいだろ、別に誰が困るわけでもないんだから。」

肘を膝に乗せて、顎を手のひらに乗せ開き直る。


『それは....そうかもしれないけど...』

ユキコは反省したように肩を竦めて小さな声になる。

隣に座るユキコは何か言いたげにしているものの、暫く待っても何も話さなかった。


そういえば何時からユキコと話してたんだっけ?

何時の間にかベラベラと自分のこと話してるし....


「ユキコってさ....人の心の中とか読めたりするのか?」

そうであってほしくないけれど、幽霊と話したことないから何か能力を持ってたりして...

なんて、子供みたいな期待を少し抱く。


『そんなこと出来るわけないじゃん!私は超能力者じゃないんだから。』