そういえば、こいつ学年で一番賢いとか何とか誰かが言ってたような....


名前は....何だっけ?

こいつとはクラスも違うし、話したことすらないからなぁ....

てか、なんで僕の名前知ってんの?

賢い奴って同じ学年の人の名前、みんな覚えてるものなのか?


それに、なんでこんな怒られる確率の方が高いような遊びに、自分から参加したのか不思議に思っていた。

しかも、幽霊も信じてないみたいだし....


幽霊が好きで、見てみたいと思っているというのであればまだ分かる。


ただの度胸試し?

けれど、そんなことの為にリスクを背負うようなタイプには見えない。


グルグルと頭の中で考えを掻き回していると、それを見透かしているかのように学年で一番賢いと言われるこいつは鼻で笑って話し始めた。


「俺の質問を無視して考え事?まぁどうせ、俺がどうしてこんな馬鹿げた遊びに付き合っているのかが疑問なんだろ?」

「.......。」


「無言ってことは当たってたってことにするけど?」

ニヤニヤと笑うその表情は自信に満ち足りていて、少し腹が立つ。