現実幼なじみ!




「だってよ…幼なじみって相手の全てをほとんど知ってんじゃん」

「全ては知らないよ」


全てを知ってたら、あたしと蒼は付き合ってないと思うし。


「知らない一面があるからこそ、付き合ってて楽しいと思う」

「…やっぱ桃乃は良い奴だな。ずるいよ、お前」

「ずるくないよ」


あたしの頭をくしゃ…っと撫でながら切なそうな声で悠翔は言う。


「ったく責任とれよな」

「はっ?せっ、責任…?」

「俺がお前何かに惚れた責任」

「…ごめんなさい」

「ははっ!素直すぎるお前も好きだぜ……じゃあな」