二人で並んで歩く。

隣にいるのが蒼じゃないって微妙。


「バスの方向どっち?」

時刻表を見ながら指をさす。

「んー…こっち」


あたしと途中まで同じ方向じゃんか…。

少しばかり、蒼への罪悪感を感じつつバスに乗り込んだ。


一番後ろの奥の席で隣同士座る。


「なぁ」

「ん?」

「さっき彼氏いるって言ってたよな?」

「うん…」

「彼氏ってどんな奴?」


遠回しに誰?って聞いてるんでしょ。


「彼氏は…バスケ部のレギュラー」

「年上?」

「ううん。同い年」