そうだ!と蒼は立ち上がりベンチの近くにあるブランコに乗り出した。

あたしも隣のブランコに乗る。


「どうしたの?」

あたしは少しだけブランコを漕ぎながら、隣にいる蒼に聞く。


「俺達が付き合ってること知らないよな。父さんとか母さんとか」

「あー…知らないね。言った方が良いのかな?」

「言わなくても大丈夫な気がするな」

「なんで?」


大きくブランコを漕ぐ蒼を見上げて聞くと、


「桃と結婚する時にちゃんと挨拶に行くから。その時に言うし」

「はやとちりしすぎよ」


とは言ったものの嬉しく思う自分がいる。


毎年恒例で花火も良いけど、二人の未来を語るのも悪くないかもね。