学校に着くと日菜が慌てていた。

「どうしよう…桃乃!」

「どうしたの?」

「数学が完璧じゃないの!!」


そっか、とあたしは日菜を宥めていると蒼が話しに入ってきた。


「俺は数学完璧だけどな」

「はあっ!?あんたが完璧になるはずないでしょうが!」

「まぁまぁ二人共…」


鈴原までもが仲裁に来た。


「桃に家庭教師になってもらったし」

「マジでか桃乃!」

「ん…少しだけね?」


蒼はあたしの髪をくしゃっと撫でて、

「サンキュ」

と言い席に着いた。