現実幼なじみ!




ふわっと優しく抱かれてる。

しかも玄関で。


「俺も会いたかった…」


そう呟きあたしの肩に顔を埋める。


「なら良かった…」

蒼の背中に手を回す。

いつの間にか大きくなってる背中。

昔は小さかったのにね…。


「んっ、充電完了。中入りな」

「うん。お邪魔しま〜す」


あたしは家の中に入る。


やっぱり家の中には誰もいなくて、あたしと蒼だけ。

二人っきりだ…。


「桃、おいで…?」


蒼はソファーに腰掛け、あたしに手を伸ばしている。

その蒼の手をとり、あたしは膝に座った。