なんで返してくれたんだ?
嬉しいけどさ…
逆に怖いんですけど!?
「これで気が済むんでしょ」
「はい!気が済みます!」
あたしは思わず笑みがこぼれる。
気づけば走って屋上の階段を駆け登っていた。
重たい扉を開け、走って屋上へ。
「日菜!」
「桃乃!?早かったね!」
「でしょ!ブレスレット…取り返してきたっ!」
制服のポケットからブレスレットを出し、日菜に見せる。
快晴の空にある太陽がブレスレットをキラキラ光らせる。
「良かったね〜!桃乃!」
「うん!」
あたし達は抱き合って喜んだ。
人のことなのに一緒に喜んでくれる日菜は優しい。

