言いたいことは山ほどある。 でもあたしの頭にはブレスレットのことしかないの。 「生徒はただ先生の言うことを守れば良いのよ!」 「それは違います!」 新藤先生とあたしは声を荒げる。 「きまりを厳しくしすぎると…逆にみんなまとまりませんよ…」 あたしはそれだけを言い黙り込む。 シーンとする空き教室。 シーンとしすぎて耳が痛くなる感じがする…。 「もう…良いわ。行きなさい」 「え…?」 チャラ―…とブレスレットがあたしの手の上に置かれる。 ひんやり冷たい。