少し冷たい風があたし達を包む。


「言えば良いじゃん。ハッキリさ」


ボソッと日菜は言う。


「ハッキリって…?」

「あの女教師もうちの学校から消える頃合いじゃない?」

「そうだね」


あたしは空を見つめたまま頷く。


「思ってることをハッキリ言って…ダメだったら諦めつくでしょ?」

「…うん」


バンッと背中を叩かれた。

「そんな弱気でいちゃダメ!幼なじみ君に笑われちゃうぞ」

「ふっ…だよね!」


こんな弱気でいるあたしを見たら笑うだろうね。