「なぁ、聞いてんの!?」
「聞いてる」
ごめん、あんまし聞いてなかった。
「何かやってやろーぜ」
「はぁ?」
口角を上げてズルイ感じで夏月は笑う。
「停学覚悟で何かやろーぜ!蒼詩!」
「停学とかマジ無理」
「俺だって嫌だけどよー…悔しくね?やられてばっかって」
「まぁな……」
悔しさは山ほどある。
でも停学はさすがにまずい。
「俺、反撃したい。蒼詩、お前もスタメンだから分かるだろ?バスケで例えて考えてみろよ」
夏月の言いたいことは、だいたい分かる。
ずっと点を入れられて悔しくないか…
逆転したくないのか…

